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顧問先通信 顛倒夢想

令和六年卯月 顛倒夢想(てんどうむそう)

龍の年、龍はうねりながら先が見え出した感はありませんか。余計な脳を使っているから混乱が混乱を呼ぶのだと思います。

さて、桜も散り、今年という龍が動き出しました。連休中は硬い脳をほぐし、流れる雲か、満ち引きする波に五感を傾けましょう。

脳に頼りなさんな

🔳アナログ情報とデジタル情報
J A Lで長年防災の業務をしてきたH.S.氏から、人には言えない話を聞いた。人には言えない話とは、責任問題が拡大し、人的被害が増大する可能性がある場合で、新聞、ネットを含め、一切報道しない場合だ。

なんでも知りたがる野次馬根性の民と、国益とのバランス点に起こる判断だ。彼は人的ミスが起きる事件に絞って話された。デジタル情報とはA、B判断が必要な指示命令情報で、アナログ情報とは現象に対し、判断は自然観に任せる情報である。ということはこの欄でもお伝えしきれない点をご容赦ください。

正月に起きた海保機と日航機の衝突はまだホットな事件だ。誰のミスか?報道を聞いた多くの人は海保機のパイロットのミスと思っていないだろうか。パイロットの名誉に掛けて申し上げるが、容疑者不特定のまま書類送検の可能性がある。管制官の言葉を、復唱するようにパイロットも答え事故にあった。その意味解釈が異なっていたのだ。

遡ること2010年に滑走路侵入事件があり、表現を変えた。しかし、その表現が徹底していなかった。滅多に起きないからだ。

今回の海保機は2010以前の解釈では、滑走路に入って待機と解釈できたのである。デジタル情報の欠点であった。一方、日航機は操縦桿を引いて、復行(上昇)することが出来たはずである。

それもまた復行すべき高さの基準があり、ボーイングなら機長判断でできるが、エアバスは安全のため自動操作になっており、手動に切り替えるには手続きが必要。そこで日航機のパイロットたちは計器に注目していて、海保機の動きから目を離していたのである。

気の毒なのは亡くなった海保機の遺族である。有名な事件には東京電力福島第一原子力発電所のメルトダウンがあった。ほとんどの国民は津波によって破壊されたと考えている。ところが現実は人為的ミスだったのである。

それがわかると管理責任も含め、東電の経営者まで含めた責任問題になる。そこで全てのメディアは津波のせいにすることになった。実際は炉心の加熱が見られたため、冷却パイプを稼働させ、冷却水のプールを通して冷却活動に入った。

しかし、加熱した水の蒸気口で状態がモニターできることになっていたが、蒸気が出てないのでプールが空になったと勘違いした所員が、慌てて手動で蒸気口のバルブを閉めたために一気に熱が上がりメルトダウンになった。

実際はプールの温度が100度に達していないために蒸気が出なかったのである。YES、NOを判断するデジタル情報は選択ミスで大事故になる。

🔳知性が仇となった弊害
磁気共振検査のM R Iを実用化した小泉英明博士は、小脳は動物脳で五感情報から受ける感性である。一方、大脳は立ち歩きの人類の経験から育まれる知性である。

この知性は文字を生んだ。この文字は「未来」を描き出した。動物脳は今ここのみであり、生死を憂うることもない。

しかし、未来は曖昧である。咄嗟の事故の時は本来動物的行動が求められる。東日本では、犬や猫は生き残ったが、知性によって校庭に集められた幼児たちは気の毒に亡くなった。

🔳在家得度
誘いもあって曹洞宗天龍山正覚寺の在家得度を受け、法名は喫茶去の趙州禅師にちなみ「趙秀」を拝受した。

仏教の目的は煩悩すなわちAかBかの選択心を消し、自然観に目覚めることである。自然観に目覚めることが安楽と相互平和の道である。

🔳目から鱗の話―“報徳の道は根源(古代)に報いることである”二宮尊徳
澤田健一さんは縄文アイヌ研究会を主宰している。数多くの文献から関連性を分析し、遺跡も調査し、石器時代から縄文、弥生、邪馬台国までの関連性を研究している。その結果、考古学者が不明とされた新しい仮説をまとめた。

人類発生は20万年とされているが、6万年前あたりから日本列島に住み始めた形跡があり、新石器時代の遺跡も1万以上、16000年前からの縄文時代の遺跡は5万以上発掘されている。縄文土器は黄河文明跡にも、江南文明、南北アメリカ文明跡にも発見され、北アメリカでは草鞋の化石まで発見されている。

日本の花である菊の十六菊花紋はエジプト、メソポタミア、メソアメリカ文明跡でも発見されており、縄文人が丸木舟で小島づたいに移動していたと考えられる。北海道の地名はアイヌ語であるが、四国の四万十川、能登、沖縄の地名もアイヌ語であり、元は縄文人の呼び名である。

こうなると渡来人も来たが、アイヌ人を先住民と呼ぶのは失礼であり、縄文人であり、日本人である。アイヌでは近世まで文字を持たなかった。文字で書いたものは記憶に残らないからだ。歌や語りで先祖を伝承するのだと古老は語る。

古典落語も江戸から今日までセリフを変えず、口伝えで伝承するが、文字が第一と考える知識人に一考を与える話だと思う。世界史では文明は大陸から来たと教えているが、逆に日本人が4大文明を作ったといっても過言ではない。この数万年に渡り、醸成されてきた、互いに思いやり、戦争をせず、工夫し、団結してきた日本人こそ、世界平和を支える“文明人”なのかもしれない。

2024.4.29 文責 田村槙吾

顛倒夢想(てんどうむそう)

ヒトの身体は原子10の28乗個の小宇宙。たかだか数百万個程度の言語で頭を悩ますより、大宇宙の波動を感じよう。

見えるニュースと見えない裏話があってはじめて社会が観える。ここでは、裏話を書きますが、裏は公表されません。曇り空の雨傘と考え、ガセネタ容赦でお読み下さい。

“うらをみせ おもてをみせて ちるもみじ” 大愚良寛

倫理なきネットメディアの氾濫、仁義なき経済の略奪戦の現代、何を信じて良いかわかりません。こんな時に “廓然無聖” という言葉に出会いました。

坐禅を伝えた達磨太子の言葉で、“大自然から見ると聖人も凡人もない”という二元論全否定の言葉です。そこで大自然からみて、邪念のない経営を”報徳経営論”と私は呼ぶ。

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